
この作品、アメリカでは昨年度の数々の賞を受賞し、その他多数の賞候補となり、アカデミー賞でも最優秀脚色賞を受賞しています。わりと同感な事の多いニューヨーク・タイムスの映画評でもポジティブな批評が書かれており、その上、マイルス役のポール・ジアマッティが去年のアメリカン・スプレンダー(2004 ★★★1/2)でとても良かったので、期待してPLAYボタンをポチしたんですけど。がしかしですねー。
最後まで、「いい評価されてたんだからきっといい場面があるだろう」と思いつつ、その幻の場面を探っているうちに終わってしまいました。一体この映画に賞を与えた人たちは私に解らない何を見ていたんでしょうか?まあ、コメディなので軽く見て楽しければいいのでしょうけど、あまりよく笑った気もしなかったなぁ。なんだか、キツネにつままれた様な気分になってしまいました。特に気になった問題点をあげてみますと。
(もちろんごくごく個人的な意見です。)
@ アメリカ映画でよくある青春もののシナリオ(バケーション→酒とパーティ→かわいい娘とアバンチュール→ホントの恋?→失敗→フラれる/誤解される→酔いがさめてリアルになる→ちょっと成長したかな?僕。)の他、ナーバスで感受性の高いキャラと遊び人で大胆なキャラのあべこべ同士の友情という、何度も使われているパターンを単に登場人物の年齢を15ー20歳くらい上げただけの違いで、オリジナリティに欠けた。ワインも何か小細工っぽいテーマに思えた。
A ジャック役のトーマス・ヘイデン・チャーチがすごく問題。シナリオが悪いのか役の解釈が悪いのか判断つけがたい。おとぼけプレイボーイの面はまあいいとして、それ以外の場面ではいまいち説得力に欠けた。
ポジティブな点といえば、マイルス役のポール・ジアマッティはホントにちょっと鬱なキャラクターを演じるのが巧いです。それくらい。いまいち女性キャラにも親近感湧かなかったかなー。マヤ役のヴァージニア・マドセンは助演女優賞にノミネートされましたが、あんまり・・・でした。やっぱり全体的になんか間が抜けた感じの映画と思ってしまいます。わー、我ながら結構辛辣です。大人のコメディだったらもっと面白いものを観た気がします。まぁ単に好みでないというだけなんですけど。個人的には受賞・ノミネートなどの話題になる程ではないとどーしても思ってしまいます。(ダメだ、毒舌が止まらない!)同じ低予算、アートシネマ系の映画で鬱なポール・ジアマッティを観るならアメリカン・スプレンダーを観ます。(コメディではないけどこっちの方が笑えたような気がする。)でも私のようにヒネクれてない方には、きっと面白い、優良な映画でしょう! (とフォローしておく。)とりあえず、私の独断と偏見の評価では★★1/2 ホシ二つ半〜です。
(ここに出る星レートは私個人によるものです。3つ星以上を優良としています。)
やっぱり毒舌なんです・・・
ヒネクレてますが押してもらえると正直に嬉しいです。
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